鼻出血について

2009年04月11日(土)

鼻出血について

このところ当院を受診される鼻出血の方が増えております。
いろいろ話を聞くと対処の仕方がちょっとと思われる方も少なくありません。
そこで今回は鼻出血について、対処の方法まで含め触れてみたいと思います。


1.出血はどこから?


   鼻の中でも出血しやすい場所があります。
    ①まずは鼻の真ん中の壁(鼻中郭)の前方・・・指を入れてちょうど届くあたり。
    ②鼻のずーっと奥の方。

多くは①ですので自分でも止血できますが、②は耳鼻科受診が必要です。
   ①と②の見分け方は、普通に座っていて鼻から前に出血が多い場合は①.
   のどに血液が下がる場合は②のことが多いようです。
   ②では大量に出血することが多くみられます。


2.どんな人が出やすい?

   ①子供さん・・・・・・・・鼻の病気などでもありよく鼻をいじります。
   ②高齢者の方・・・・・・いろいろ薬を飲んでいます。
   ③持病のある方・・・・血液、脳、心臓疾患、糖尿病、肝臓、腎臓病などのあるかた

鼻炎や副鼻腔炎をもっているお子さんは鼻水などが溜まります。
   これをよくいじりますので、傷がついて出血しやすくなります。
   ただし大量に出血することは少なく、止血もわりと簡単です。

   ②③ですが、上記のようないろいろな病気をもった高齢者が増えています。
   ワーファリンなどのように血液を固まりにくくする薬をのんでいる方もいます。

このような方が出血した場合は、やはり耳鼻科受診がいいと思います。
   当院にも他の医院から基礎疾患を持つ鼻出血の方が紹介されてきます。 

3.みなさんどうしているのでしょうか?
    最近受診された方々から伺った対処方法です。

・鼻の付け根(目の間)を圧迫する
    ・額や首の後ろを冷やす 
    ・とにかく仰向けに横になり鼻から血が出ないようにする
    ・のどに下がった血は飲み込む
    ・血が出きってしまうまで何もしない
    ・とにかくティッシュを詰めて上を向いている


     などなどいろいろな対処方法が聞かれました。

4.対処の方法は?

   出血した場合の具体的な対処の方法です。

①鼻に詰めるものは?   
   綿球があればベスト・・・ティッシュでもいいが
   ティッシュはくっ付きやすくはがすと再出血しやすい

②押さえる場所は?
   鼻の付け根や首はあまり効果ありません
   多くが鼻の前の方から出ますので
   両側の小鼻をしっかりつまんで圧迫しましょう。

③つめたり押さえたりする時間は?
   10分から30分ほどで押さえるとほとんどが止まります。
   入れた綿球は30分から1時間ほどでとってもかまいません。

④その時の姿勢は?
   椅子に腰かけた姿勢で、少しうつむき加減の姿勢がいいです。
   横のなると血液を飲み込んで、吐き気など気持ち悪くなることがあります。
   お子さんにも静かにしているようによく話しましょう。

⑤出血した血液は?
   上記の理由から飲み込まないようにしましょう。
   のどに下がった血液は、ぺっぺと吐き出さず、舌でゆっくり押し出して拭きとってください。     

⑥大量に出血した時、止まらない時は?
   出血が大量の時はタオルなど顔をおさえ、すぐに耳鼻科を受診して下さい。
   夜間であれば、大学や市民病院などの救急外来受診。
   休日であれば、新潟市中央区紫竹山の新急患センセター受診。 

   お子さんなどで少量でもなかなか止まらない場合は
   まずは近くの耳鼻科で診察を受けてください。

⑦基礎疾患があり薬を飲んでる人は?
   基本的にはまず耳鼻科を受診することをお勧めします。
   自分ではなかなか止められないことが多いと思います。
   受診の際には、薬の手帳などを持参すると耳鼻科医も助かります。

5.耳鼻咽喉科での検査と治療は?

ファイバーなどで十分診察します。
   場合によっては血液検査なども行います。
   治療としては、薬や電気で焼いたりすることがあります。
   ガーゼを入れて(5~7日間)止血することもあります。
   
   一人一人治療方法は異なります。

6.最後に一言!

お子さんには「必ず止まるから。」と安心させて対処しましょう。
   出血したら再発しないように、いじらず、鼻をかむのも控えましょう。

   出血すると慌ててしまいがちですが、落ち着いて行動しましょう。

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